米国特許商標庁は2011年7月21日、情報開示陳述書IDSに関する規則1.56(b)の改正(案)を公表した。

今年5月の連邦巡回控訴裁判所のTherasense大法廷判決を受けたもの。改定案においてMaterialな情報とは、次のようなものとされている。

(1)証拠の優越基準に照らし、最も広く合理的に請求項を解釈したときに、審査官は当該情報を認識していれば特許を許可しなかったであろう情報(But for基準)

(2)出願人が庁に対して重大な不正行為に明確に関与している情報

現行の基準においてMaterialな情報とは、クレームの特許性を一応(prima facie)否定しうるような情報(審査官が検討すれば、拒絶理由を出す可能性がある情報(結果的に拒絶克服されるような情報も含まれる))や、出願人の主張・反論・応答に対し逆らう或いは矛盾する情報が規定されていたが、But for基準の採用により、不衡平行為と認定される頻度が低下することで、関連性の低い情報のIDSの抑制が期待されている。

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