特許調査で見つけた気になる公報が国際公開されたPCT国際出願だった場合、どの国で国内移行手続が行われたかを確認する必要があります。ところが、日本の公表特許公報の発行時期を例にすると、「国内処理基準時から約7ヶ月程度」(【出典】参照)とあるように、国内段階移行後に各国での公報発行又は翻訳文公表までに時間がかかる場合もあります。

そこで、公報又は翻訳文以外で国内移行出願の存在を確認する方法として、例えば下記の方法1~3があります。なお、いずれかの方法で国内移行出願の存在は確認できても、確実に存在しないことの確認は難しいことを予めご承知おきください

○方法1:世界知的所有権機関(WIPO)「PATENTSCOPE」
https://patentscope2.wipo.int/search/ja/search.jsf

検索結果から確認したい出願番号(WO~)をクリックすると、「PCT書誌情報」等の複数のタブが表示されます(番号で検索した場合は直接表示されます)。ここで、表示されたタブの中から、「国内段階」を選択すると情報を確認することができます。

ただし、実際には国内移行出願が存在していても情報の収録がない場合(「国内段階」のタブを選択できない場合もあり)や、一部の国内移行出願しか収録されていない場合があります。

○方法2:欧州特許庁(EPO)「Espacenet」
https://worldwide.espacenet.com/?locale=jp_EP

検索結果から確認したい公報情報(WO~)について発明の名称をクリックすると、書誌事項が表示されます。移行国において公報等が発行されていれば、書誌事項のページ内で「他の公開」の欄に列挙されます(画面左端のメニューから「INPADOC Patent Family」を選択すると、同様の結果がリスト表示されます)。

一方、「他の公開」の欄に列挙されていない場合、画面左端のメニューから「INPADOCのリーガルステータス」を選択すると画面が切り替わり、「ENTRY INTO NATIONAL PHASE」の情報がある国コード(US, CN等)を探すことで確認できます。

なお、2019年8月時点でβ版が公開されているEspacenetの次期バージョンでは画面表示が大幅に刷新されています。

○方法3:工業所有権情報・研修館(INPIT)「国内移行データ一覧表」 ※日本のみ
http://www.inpit.go.jp/info/topic/topic00002.html

日本への国内移行出願に限られますが、「国内移行データ一覧表」のCSVファイル内で国際出願番号又は国際公開番号を検索することで確認できます。

【出典】
日本特許庁「公報に関して:よくあるご質問

※この記事は一般的な情報、執筆者個人の見解等の提供を目的とするものであり、創英国際特許法律事務所としての法的アドバイス又は公式見解ではありません。