来年2月頃より、争点整理手続等の一部の裁判手続におけるIT化の新たな運用が開始される予定です。

内閣官房により設置された「裁判手続等のIT化検討会」によれば、裁判手続等のIT化には、以下の3つのフェーズがあり、今回の新たな運用は、《フェーズ1》の「現行法下でのウェブ会議・テレビ会議等の運用」に該当します。

《フェーズ1》
・現行法下でのウェブ会議・テレビ会議等の運用

《フェーズ2》
・新法に基づく弁論・争点整理等の運用

《フェーズ3》
・オンラインでの申立て等の運用

裁判手続等のIT化の主な内容は、以下の3種類があり、上記各フェーズに適合するものから段階的に実現されていくことになっています。

e提出(e-Filing)
・主張・証拠をオンライン提出に一本化
・手数料の電子納付・電子決済
・訴訟記録を電子記録に一本化
e事件管理(e-Case Management)
・主張・証拠への随時オンラインアクセス
・裁判期日をオンラインで調整
・本人・代理人が期日の進捗・進行計画を確認
e法廷
・ウェブ会議・テレビ会議の導入・拡大
・口頭弁論期日(第1回期日等)の見直し
・争点整理段階におけるITツールの活用

来年2月からの裁判手続等のIT化の新たな運用では、Microsoft社の「Teams」というソフトウェアが用いられる予定です。「Teams」は、Web会議機能、ファイル共有機能、グループチャット機能等を備えたクラウド型の汎用グループチャットツールで、利用のためにはWebカメラ、マイク、スピーカー等を備えたPC及びインターネット環境が必要となります。裁判手続専用のソフトウェアではありませんので、裁判手続での利用に際しては、注意点も多いことが予想されます。

裁判手続等のIT化についての詳しい情報は、首相官邸HPの「裁判手続等のIT化検討会」をご参照ください。
(https://www.kantei.go.jp/jp/singi/keizaisaisei/saiban/index.html)

※この記事は一般的な情報、執筆者個人の見解等の提供を目的とするものであり、創英国際特許法律事務所としての法的アドバイス又は公式見解ではありません。