既報の「特許法等の一部を改正する法律(令和元年5月17日法律第3号)」において「公布の日から起算して2年を超えない範囲内において政令で定める日」と規定されていた改正対象に対する施行期日を定める政令が令和2年7月28日に公布され、以下の通り施行日が確定した。

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●査証制度(新設特許法105条の2 ~ 105条の2の10)
現行の書類提出命令(特許法第105条)、具体的態様の明示義務(同第104条の2)等では、侵害行為の立証をサポートする制度は不十分であるという指摘があった。そのため、特許権の侵害の可能性がある場合、中立な技術専門家が、被疑侵害者の工場等に立ち入り、特許権の侵害立証に必要な調査を行い、裁判所に報告書を提出する査証制度が設けられた。

適用開始日の詳細について特許庁へ問い合わせをしたところ、明文で規定を設けていないため、裁判所の判断によるが、特許庁としては、上記施行日以後、訴訟係属中の事件についても適用されるものと考えているとのことであった。

●複数意匠一括出願(改正意匠法第7条)
近年、共通の一貫したデザインコンセプトを用いることでブランド価値を高める企業が増えており、これらの企業の出願手続の負担を軽減することを目的として導入されたのが複数意匠一括出願である。複数意匠一括出願によれば一の願書による複数の意匠についての意匠登録出願が認められる一方で、一つの意匠ごとに一つの意匠権を発生させるという原則は維持され、実体審査や意匠登録については、現行制度と同じく意匠ごとに行われる。

産業構造審議会知的財産分科会意匠制度小委員会の配布資料中で言及されていた「一括出願中に含められる「意匠の数」及び「意匠の範囲」」について特許庁に問い合わせをしたところ、それぞれ以下を予定しているとの回答を得ている。

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*意匠の数については上記配布資料では具体的な数が言及されていなかった。意匠の範囲については配布資料からの情報の変更はない。

【出典】
日本特許庁「特許法等の一部を改正する法律の一部の施行期日を定める政令(令和2年7月28日政令第227号)」等

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