特許庁より公表されている「特許行政年次報告書2020年版」及び「特許出願等統計速報」のデータをもとに、特許異議の申立て・特許無効審判の利用状況を紹介する。

■件数
2019年の1年間では、特許異議の申立てが権利単位で1,073件(対前年比2件減)、特許無効審判は113件(対前年比46件減)だった。

2017年1月以降の特許異議の申立ての月別の件数の推移は図1のとおりである。また、2015年10月(特許異議の申立て制度が復活してから6か月後(6か月=申立て期間))~ 2020年6月における特許異議の申立ては月平均103件だが(同期間の特許無効審判は月平均12件)、2020年1~6月の半年間における特許異議の申立て件数は月平均82 件で減少している(同期間の特許無効審判は月平均10件)。

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■審理期間
図2の平均審理期間に関しては、横ばいであった特許無効審判は、長期化の傾向にあり、2019年は1年を超える12.2ヵ月となった。一方で、特許異議の申立ては、2017年以降ほぼ横ばいとなっている。

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■審理結果
審理結果の推移は表1に示す通りで、2019年の特許異議の申立てにおける取消決定(一部取消を含む)の割合と特許無効審判の請求成立(一部成立を含む)の割合との差が3ポイント程度と、2018年に引き続きその差(すなわち、特許異議の申立てにより特許が取り消される割合と、特許無効審判により特許が無効となる割合との差)は小さい。なお。特許異議の申立ての件数、特許無効審判の請求件数はともに減少傾向が続いている。

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【出典】
特許庁「特許行政年次報告書2020年版」、「特許出願等統計速報

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