インドにおいて、2020年10月19日、改正特許規則(2020)が施行された。優先権書類に関してPCT規則との整合を図るための規則21条、及び実施報告書(Form27)に関する手続の簡素化・適正化を図るための規則131条の改正が含まれる。

1.規則21条(優先権書類)
改正後の規則21条によれば、PCTルートでのインド移行出願では、PCT規則51の2.1(e)(i)「優先権主張の有効性が特許性の判断に影響を与える場合」、又は(ii)「国際出願日の認定が絡む特殊な条件の場合」が適用される場合に、優先権書類の英語翻訳文を提出する必要があり、未提出の場合に審査官は提出を要求できる。

この改正により、PCTルートでのインド移行出願では、優先権書類の英語翻訳文の提出が必要なケースが減り、手続が簡素化されることが期待される。

2.規則131条(実施報告書)
インドでは、特許権者及び実施権者は、インドにおける特許発明の商業的実施状況を毎年報告する必要がある。改正後の規則131条では、報告の時期や、報告事項、Form27の項目の変更があった。主な変更事項は下記の通りである。

  • 特許付与された次の会計年度から毎年度、年度満了後6カ月以内(9月30日まで)に提出
  • インドにおける製造、インドへの輸入に分けて、特許に関連して得られる概算収益/価値に係る情報を提出、関連する複数の特許については1つのFormで提出可能
  • 実施/不実施について特許権者が500語以内で説明できる欄の導入
  • 一つの特許が2人以上に付与されている場合、特許権者はFormを共同で提出可能、各実施権者は個別にFormの提出が必要

Form27に記載不要となった事項:

★公的要件が、適正な価格で、一部/適切に/十分に見合っているかどうかについての特許権者及び実施権者による宣誓
★年中に付与されたライセンス及びサブライセンスの詳細
★国別の輸入の詳細

※この記事は一般的な情報、執筆者個人の見解等の提供を目的とするものであり、創英国際特許法律事務所としての法的アドバイス又は公式見解ではありません。