インドネシア特許法(2016年改正法)では、インドネシア国内において特許発明を実施する義務(20条)(以下、実施義務)、並びに特許付与後36か月以内に実施義務を履行しない場合における強制実施権の設定(82条)及び特許の取消(132条(1)(e))が規定されている。従来、この36か月以内という期限については、規則30/2019に次のような規定が設けられていた。

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実施義務の猶予申請ができなくなったことにより、強制実施権の設定又は特許の取消のリスクが従来よりも高まるのかという点は気になるところである。この点、現地の代理人は、以下を理由として、規則14/2021がリスクを高めるとは考えにくいとの見解を示している。 しかし、インドネシア政府が公布した規則14/2021(2021年2月3日施行)では、上記の実施義務の猶予申請の規定の部分が削除され、新たな猶予申請ができないこととなった。なお、すでに提出済の猶予申請は従前の規則30/2019に基づいて扱われる。

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【出典】
1.インドネシア知的財産権総局「Peraturan Menteri No. 14 Tahun 2021 tentang Perubahan Atas Permenkumham No. 30 Tahun 2019 tentang Lisensi-wajib Paten
2.ジェトロ「インドネシア> 知的財産に関する情報 法令・判例:特許法(2016)仮訳(PDF)」等

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