[1]特許協力条約(PCT)に基づく国際出願の願書や中間手続書類を書面で提出する場合、出願人、代理人、共通の代表者による「押印」に加えて「署名」での手続が可能となった。

手続書類に証明書(委任状、譲渡証書等)の添付が必要な場合においては、当該証明書についても、「押印」又は「署名」での手続が可能となった(2020年12月28日から)。

押印に係る当該見直しについては、下記点につき留意されたい。なお、押印で手続する場合は、従来と変更はない。

・書面で提出する場合に適用される(オンライン手続(電子署名)の場合には変更なし)。
・国際段階の手続きのみが対象である。
・署名者の氏名を必ずタイプ印字したうえで署名しなければならない。

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・署名は、署名者の自筆だけでなく、印刷した署名(署名のイメージファイル等)や、スタンプした署名(署名をゴム印等にしたもの)も可能である。
・法人を代表して署名する場合には、署名者の氏名に加えて、署名者の属する法人名、署名者の肩書(代表取締役等)もタイプ印字したうえで署名しなければならない。

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・法人を代表して署名する場合には、更に、代表権限のある者(代表取締役等)だけでなく、代表者から署名をする権限を付与された者による署名も可能である。
・日本語出願、英語出願の何れの場合においても、漢字、ローマ字の何れで署名しても良い。

更に、押印の見直し結果を反映させた国際出願願書/国際予備審査請求書に係る下記様式の改訂についても留意されたい(2021年1月改訂)。

・特許協力条約に基づく国際出願の願書(日本語):
→第Ⅹ欄「出願人、代理人又は共通の代表者の署名」
→手数料計算用紙

・願書様式に関する注釈(仮訳):
→<願書様式(PCT/RO/101)の備考>
第Ⅳ欄「代理人又は共通の代表者、通知のあて名」(P. 5)
第Ⅴ欄「国の指定」(P. 7)
第Ⅹ欄「出願人、代理人又は共通の代表者の署名」(P. 19)

・国際予備審査請求書(日本語):
→第Ⅶ欄「出願人、代理人又は共通の代表者の署名」
→手数料計算用紙

・国際予備審査請求書様式に関する注釈(仮訳):
→<国際予備審査請求書の備考(様式PCT/IPEA/401)>
第Ⅲ欄「代理人又は共通の代表者、通知のあて名」(P. 4)
第Ⅶ欄「出願人、代理人又は共通の代表者の署名」(P. 6~7)

[2]PCT国際出願に関連した手続のうち、2021年1月以降に提出する下記書類について押印が不要となった(署名も不要)。
なお、押印廃止後に押印された書面を提出しても手続上問題はない。

・特許庁に対する会計手続書類(「調査手数料一部返還請求書」、「既納手数料返還請求書」、「過誤納返還請求書」)
・工業所有権に関する手続等の特例に関する法律施行規則の様式である「手続補足書」
・「国際出願促進交付金交付申請書」

【出典】
日本特許庁「PCT国際出願関連手続における押印の見直しについて」等

 

※この記事は一般的な情報、執筆者個人の見解等の提供を目的とするものであり、創英国際特許法律事務所としての法的アドバイス又は公式見解ではありません。