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[商標/EU]欧州共同体商標の早期審査制度が施行される

 2014 年11 月24日より、欧州共同体商標制度(CTM)においてFast Track(早期審査制度)が施行された。CTMではそもそも、方式審査のみ行う一方で先後願に関する実体審査を行わない「無審査主義」を採用しており、先後願の調整は異議申立制度(公報掲載後3ヶ月以内に提起可能)に委ねられている。今回施行されたFast Track は、公告公報掲載を前倒しすることで、登録の可否について早期に確認できるように設計されている。具体的には、Fast Trackによると、3~4 週間で公告公報掲載が行われることになり、従来と比較して半分以下の期間となるため、出願から4ヶ月程度で異議申立ての有無を知ることができるようになる。早期審査の制度を利用するための主な要件として、下記のようなものがある。

・指定商品・役務の記載は、OHIMが提供するデータベースから選択する必要がある。
・出願費用の後払いは許されない。
・商標は「文字」、「図形」、「立体商標」、「音響商標」に限られ、方式要件が複雑な商標(例:「動く商標」)は対象外。
・優先権やシニオリティを主張する場合、出願時に基礎出願の情報が確認できなければならない。

 CTMを管轄する欧州共同体意匠商標庁(OHIM)からの続報によると、施行後1 週間でFast Track を利用した出願は21.5%にも上ったとのことである。

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