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[意匠/カナダ]改正カナダ意匠法等、2018年11月5日施行

2018年11月5日にカナダの意匠法、意匠規則、審査基準が改正・改訂されたので、その内容をご紹介する。

○ハーグ協定(国際意匠登録の枠組み)加入
国際意匠出願においてカナダを指定することが可能になった。

○存続期間
登録から10年、または出願日から15 年の遅い方となった。

○出願公開
登録後、あるいは登録に至っていない場合は優先日(優先権主張がない場合は出願日)から30月で出願公開されるようになった。

○意匠の説明(Written description)
必須だったWritten descriptionは必須ではなくなった。ただし、一部をディスクレームする場合などに記載することは可能。

○図面や写真、CG 図面など
線図による図面と写真・CG図面等のコンビネーションが認められるようになった。

○分割出願
多意匠一出願を認めないというOA応答時のみならず、親出願に開示されている全ての意匠を分割可能となった。例えば使用状態図等に表した他の物品であっても可能である。

分割出願の期限は原則として親出願から2年以内(親が登録になっていない場合)だが、上記OA応答の際の分割には2年の制限は適用されない。

○早期審査(Advanced examination)
シンプルな申請手続きと料金納付で、早期審査の請求が可能になった。

○登録延期
従来から出願日(優先権があるときは優先日)から30月の登録延期を申請できるが、ハーグ経由の出願には適用されないことが明記された。

○新規性等
従来の審査基準において登録要件として規定されていた独創性(Originality)の要件は廃され、新規性(Novelty)の要件が規定された。恐らく登録性の難易度は下がると予想される。

また、グレースピリオド(1年間)の適用に当たり、従来はカナダ出願日を基準に判断していたが、優先日が基準となった。

更に、同一出願人による類似意匠についての別出願は、先の出願から12月以内に出願されていれば、先行の出願意匠は引例にならないこととされた。

【出典】
カナダ知的財産庁「Joining the Hague Agreement and Modernizing Canada’s Industrial Design Regime

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