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[意匠/韓国]デザイン保護法の改正

韓国で、デザイン保護法の改正案が、国会本会議を通過しました。その内容は、関連デザイン出願期間の延長、新規性喪失の例外の主張の適用対象の拡大、そして、パリ優先権主張の要件緩和の3つです。以下、具体的に説明します。

●関連デザイン
関連デザインとは、日本の関連意匠に相当する制度です。この制度により、出願人の先願デザインに類似する後願デザインは、新規性違反や先後願違反に関わらず、登録できます。現在は、関連デザインの出願可能期間は、先願デザインの出願日から1年以内です。この1年が、改正により、3年に延長されます。これにより、企業ブランドやイメージに貢献し、競争力のあるデザインの保護を強化する狙いです。

●新規性喪失の例外
日本と同じで、出願前に公開したデザインでも、公開から12月以内に出願すれば、例外的に、新規性違反で拒絶されることはないとする制度です。新規性喪失の例外に関する書類提出時期や期限に関する手続規定の削除により、手続を大幅に容易化します。

●パリ優先権
 これも日本と同じで、先の出願を基礎として6月以内に同一の意匠を外国出願した場合に、先の出願日の利益を享受できるとする制度です。正当な理由があれば、先の出願日から6月経過しても、さらに2月の間は、優先権を主張した出願ができるようになります。

 デザインに力を入れている韓国だけあって、有意義な改正と言えるでしょう。なお、改正案は、公布から6月経過した日から施行されます。現段階では国会本会議を通過しただけで、公布はされていないため、施行日は不明です。

 

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